この記事の結論
ワークロイドをいまリースで使うなら、機種の購入価格を元に一般のリース会社へ相談するのが基本です。TechShare Workroid Service のリースは2027年以降の予定と発表されています。リース料率は公表されていないため見積もりで確かめ、数か月の利用ならレンタル、継続が決まれば購入価格との総額で判断します。
働くロボットをリースで入れたいと考えたとき、まずぶつかるのが「ワークロイドのリース」という商品が、いまのところ見当たらないことです。この言葉は機種やメーカーの名前ではないため、実際には G1 や Go2 のような機種を決め、その購入価格を元にリース契約を組むことになります。
本記事では、いま取れる選択肢、申し込みの流れ、レンタルとの費用の分かれ目、保険と保守の扱い、見積もりで確かめる項目を、リース事業協会やリース会社の公開情報をもとに整理します。料率や審査の結果は会社と案件で変わるため、断定はしていません。
「Workroid」「ワークロイド」は登録商標(商標登録第6415936号・第6415933号)で、ここでは一般の方に意味を説明する目的でのみ用いています。当社と商標権者、およびワークロイド・ユーザーズ協会との間に関係はありません。
いまリースを使うための4つの選択肢
TechShare Workroid Service株式会社は、事業の一つに「ロボットリースサービス」を挙げていますが、2026年8月5日のプレスリリースでは開始時期が2027年以降の予定とされています。金額も条件も公表されていません。したがって、2026年11月時点で動くなら次の形から選ぶことになります。
| 選択肢 | 中身 | 確かめること |
|---|---|---|
| 一般のリース会社で組む | 売主の見積書を元に、リース会社が物件を買って貸す | その機種と売主を引き受けるか、リース期間の下限 |
| 販売会社に相談する | 機体の販売に合わせてリースの案内を受ける | リース元、保守の範囲、料金の条件 |
| 長期レンタルでつなぐ | 解約や機種変更の余地を残して使い始める | 総額、延長の条件、対象の構成 |
| 開始を待つ | 2027年以降の予定のサービスを待つ | 開始時期は同社に確認(時期は確定していない) |
2番目の例として、GMO AI&ロボティクス商事は2026年6月19日の発表で、Unitree 製品の販売とともに金融事業を活用したレンタルやリースを提供するとしています。金額の記載はありません。
リース業界の側でも動きはあります。芙蓉総合リースは人型ロボットの社会実装を目指すJ-HRTI への参画を発表し、初期投資の負担を軽くするファイナンスパッケージの構築を目指すとしています。ただし発表の表現は将来形で、商品として提供が始まったとは書かれていません。
一般のリース会社で組むときの流れ
リース会社は物件を自分で選びません。先に売主から機体の見積もりを取り、それをリース会社に持ち込むのが順番です。JA三井リースと芙蓉総合リースの案内では、おおむね次のように進みます。
- 機種と構成を決め、売主から見積書をもらう
- その見積書を元に、リース会社がリース料の見積もりを出す
- 申し込む。提出資料をもとに審査がある
- 審査の結果を受けて、リース契約を結ぶ
- リース会社が売主に発注する
- 納品後に検収し、受領の書類を出した日からリースが始まる
審査の書類は、両社とも決算書の直近3期分を挙げており、芙蓉総合リースは会社経歴書、JA三井リースは財務諸表か税務申告書の写しなどと案内しています。契約時には登記簿謄本と印鑑証明書を求めるとされています。通るかどうかの基準は公開されておらず、ロボットだから有利、不利といったことも一次資料からは言えません。審査の考え方はロボットリース審査の基準にまとめています。
物件について、JA三井リースのよくあるご質問は「あらゆる動産が対象」としていますが、これは一般的な説明です。人型や四足のロボットを実際に引き受けるかは、機種名と売主を伝えて各社に確かめてください。海外のメーカーから直接買う形でリースが組めるかも同様です。
費用の考え方:公開されている購入価格から始める
リース料はリース事業協会の説明のとおり、物件価格に金利、固定資産税、保険料(動産総合保険等)、リース会社の管理費と利益を合計し、月数で割ったものです。詳しい内訳はロボットリース費用の内訳と決まり方で解説しています。出発点となる物件価格は、次のように公開されています。
| 機種・構成 | 公開価格(税抜・本体) | 備考 |
|---|---|---|
| Unitree G1(メーカー直販) | 13,500米ドル | 税・送料別。二次開発には対応しない。通関と税は買い手の負担 |
| G1 Basic | 3,380,000円 | 国内販売サイトの参考価格。開発不可の構成 |
| G1 R&D Standard | 5,680,000円 | 同上 |
| G1 Edu Ultimate D | 9,950,000円 | 同上。Inspire 5指と接触センサの構成 |
| Go2 Air | 528,000円 | 同上。二次開発不可 |
| Go2 Pro | 678,000円 | 同上。二次開発不可 |
| Go2 R&D Basic | 1,150,000円 | 同上 |
出典:Unitree 公式ストア、当社が運営する販売サイトロボットマート「Unitree G1」・「Unitree Go2」(2026年11月2日確認)。国内サイトの額はオプション・送料・次年度以降の年間保守を含みません。在庫・価格は時期により変わります。そのほかの機種の価格はワークロイドの価格・購入をご覧ください。
料率は公開されていないので、ここでは月額の予想を出しません。代わりに、本体の価格を月数で割っただけの数字を示します。実際のリース料はこれに金利や保険料などが加わるため、この数字より高くなる下限として読んでください。
| 物件価格(税抜) | 36か月で割る | 60か月で割る |
|---|---|---|
| 678,000円(Go2 Pro) | 約18,800円 | 11,300円 |
| 3,380,000円(G1 Basic) | 約93,900円 | 約56,300円 |
| 5,680,000円(G1 R&D Standard) | 約157,800円 | 約94,700円 |
当社の単純な割り算で、リース料の見積もりや目安ではありません。36か月・60か月の期間が組めることを示すものでもありません。
期間には下限があります。JA三井リースは、下限を法定耐用年数の70%(10年以上の物件は60%)、端数切り捨てと案内しています。計算式どおりなら法定耐用年数5年の物件で3年です。リース事業協会も、これを下回る期間は税務上、所有権移転リース取引に当たると説明しています。どの機種に何年の耐用年数を当てるかは一次資料で確認できなかったため、リース会社と顧問税理士に確かめてください。搬入や据え付けの費用については、事業に直接要したものなら取得価額に含めてリースの対象にできるとJA三井リースは案内しています。
レンタルとの費用の分かれ目
比べるときに大切なのは月額ではなく、途中でやめた場合を含めた総額です。ファイナンス・リースは原則解約できず、やめるなら残りのリース料か相当額の違約金を一括で払います。一方レンタルは月あたりが高い代わりに、期間が終われば支払いも終わります。
G1 を例にすると、公開されているレンタル料金の例は1泊2日50,000円・延長1日40,000円(いずれも税別・2026年11月2日確認)で、8泊9日以上は個別見積もりです。本体の参考価格は上の表のとおり Basic で3,380,000円(税抜)なので、短期の単価を積み上げるだけなら3か月ほどで本体価格に届く計算です。ただし長期は個別見積もりで単価が変わるため、この計算は実額の比較ではなく、長期の見積もりを取るべきかを考える目安です。そこから次のように考えられます。
- 数日から数か月の試験:リースは向きません。下限の期間分の支払いが残るため、動くかどうかを確かめる段階はレンタルで足ります。
- 数か月より長く使うことが決まっている:長期レンタルの個別見積もりと、リース・購入の総額を同じ期間で比べる価値があります。
- 使い続けるか未定:まずレンタルで試し、続けると決めてからリースを組む順番なら、解約の違約金を避けられます。
- 機種の入れ替えを見込む:上位機種 G1+ の国内取り扱い開始が2026年10月に発表されるなど、変化は速い分野です。解約できない契約を長く組むなら、古くなっても使い続ける用途かを確かめてください。
短期の料金や、操作者を含めて頼む場合についてはワークロイドのレンタル・派遣の料金で詳しく扱っています。リース一般との違いはリースとレンタルの違い、機種ごとの情報はUnitree G1、Unitree Go2、G1 のリースの解説をご覧ください。
保険と保守の扱い
ここはレンタルと最も違う点です。動かなくなったときに誰が何を払うかを、契約の前に確かめます。
保守・修理は原則として利用者の負担
リース事業協会の「リース契約書の主な条項」では、保守、点検、整備は利用者が行い、損傷時は利用者が費用を負担して修繕するとされています。物件の品質についての担保責任は売主が利用者に対して直接負い、リース会社は負いません。不具合があっても利用者はリース料の支払いを免れられない、という点も同じ資料に書かれています。つまり、故障で止まっている間もリース料は続きます。
メーカーの保証期間は長くありません。Unitree の仕様表では、G1 が8か月、G1 EDU が18か月と記載されています。前述の国内サイトでは購入後1年間の保守が付き、次年度以降は別途としています。リース期間の残りをどう手当てするか、修理の窓口はどこかを、売主に確認してください。リース会社が保守や修繕まで行うメインテナンス・リースという形もありますが、ロボットで受けられるかは確認が必要です。修理の相談の流れはワークロイドの修理・保守にあります。
リース物件の保険でわかっていること
リース事業協会の説明では、リース料の中に動産総合保険などの保険料が入っています。同協会の条項では、リース会社が物件に保険を付け、保険事故で修繕したときに保険金を利用者へ支払うとされています。JA三井リースは、免責事由に触れない限り「すべての偶発的な事故」による物件の損害を担保する保険と説明しています。
ただし、すべてが対象ではありません。クレディセゾンの再リース向け商品の例では、地震、噴火とこれらによる津波、故意や重大な過失、自然の消耗、修理などの作業上の過失による損害は対象外とされ、自己負担額(1事故1万円)や、保険金額が原則として購入価格の10%といった条件が示されています。これは一社の再リース向け商品の例で、ロボットのリースに同じ条件が付くという意味ではありません。リース期間中と再リースで条件が変わる点は、見落とされがちです。
また、これらはリース物件の損害についての説明です。ロボットが人や他人の物に与えた損害が対象になるかは、この説明からは読み取れないため、別に確認が必要です。
保険についてのお願い
当社は保険代理店ではありません。ここでの説明は情報提供で、保険の勧誘、申し込みの受付、特定の商品の推奨は行っていません。補償の中身は契約するリース会社と、保険会社・代理店にご相談ください。確認したい点の一覧はワークロイドの保険のページにあります。
リース見積もりで確かめる項目
売主とリース会社の両方に聞く項目があります。同じ内容で2社以上に依頼すると比較できます。
| 聞く相手 | 項目 | 見るところ |
|---|---|---|
| 売主 | 本体と構成の見積書 | 税抜か税込か。オプションと送料は入っているか |
| 売主 | 保証と保守 | 期間、次年度以降の費用、修理の窓口、代わりの機体の有無 |
| 売主 | 納品と検収 | 納品場所、検収の基準、立ち上げと操作の説明の有無 |
| リース会社 | 月額リース料と総額 | 期間ごとの総額。何が含まれているか |
| リース会社 | リース期間 | この機種で組める下限と根拠にする耐用年数 |
| リース会社 | 保険 | 付保の有無、対象外の事故、自己負担、再リース時の条件 |
| リース会社 | 改造・移動 | ソフトの開発、部品の交換、使う場所の変更に承諾が要るか |
| リース会社 | 解約と満了 | 解約時の金額の計算、再リース料、返却時の費用負担 |
| 顧問税理士 | 会計処理 | 所有権移転の有無、中小企業の処理、補助金との関係 |
補助金を使う予定があるなら、発注や契約の順番で対象外になることがあるため、先に制度を確かめます。リースでの扱いはロボット導入で使える補助金、導入全体はワークロイドの導入・補助金を参考にしてください。見積もりの進め方は見積もりの取り方にあり、当サイトのフォームからロボットの見積もりを相談いただけます。在庫や納期は時期で変わるので、ご希望を伺ってから確認します。
よくある質問
同社の2026年8月5日のプレスリリースでは、ロボットリースは2027年以降にサービス開始予定とされています。条件や金額は公開されていないため、いま導入するなら別の形を考えるか、開始時期を同社に確認してください。
公開された料金表や料率は確認できませんでした。リース料は物件価格に金利、固定資産税、保険料、リース会社の管理費と利益を加えて月数で割る考え方で、会社と条件によって変わります。機種の見積書を用意し、複数のリース会社で確かめてください。
一律に安いと言える公開情報はありません。物件価格を上回る総額を払う仕組みなので、月額が低く見えても期間が長ければ総額は増えます。必要のない上位構成を外し、同じ条件で複数社を比べるのが現実的です。
リース会社の案内には「あらゆる動産が対象」とする例がありますが、人型ロボットを個別に引き受けるかどうかは公開情報からは判断できません。機種、売主、用途を伝えて各社に確認する必要があります。
公開されている短期の単価を積み上げるだけなら、G1 のレンタル代は3か月ほどで本体の参考価格に届く計算です(長期は個別見積もりで単価が変わります)。数か月で終わる試験ならレンタル、使い続けることが決まっていて途中でやめない見込みならリースを検討する、という順序が基本です。
リース事業協会が公表する契約書の主な条項では、利用者が保守と点検を行い、損傷したときは費用を負担して修繕するとされています。故障中でもリース料の支払いは続くのが原則です。保険の扱いは契約ごとに確認してください。
まとめ
- TechShare Workroid Service のリースは2027年以降の開始予定と発表されている。いま使うなら他の形を選ぶ
- 基本は、機種を決めて売主の見積書を取り、一般のリース会社に相談する流れ。引き受けの可否は個別に確かめる
- 料率の公開はない。公開の本体価格を月数で割った数字より実際のリース料は高くなる
- 短期の単価を積むと G1 は3か月ほどで本体価格に届く計算(長期は個別見積もり)。試す段階はレンタル、継続が決まったらリースか購入を比べる
- 保守と修理は原則として利用者の負担で、故障中もリース料は続く。保険の対象外の事故も確かめる
出典・参考情報
- TechShare「TechShare Workroid Service」プレスリリース(2026年8月5日)
- ワークロイド・ユーザーズ協会「ワークロイドの定義」
- 公益社団法人リース事業協会「リース契約の特徴」
- 同「リース契約書の主な条項」
- 同「リースの種類」
- 同「リース税制の概要」
- JA三井リース「リース契約の流れ」
- 同「よくあるご質問」
- 芙蓉総合リース「リースの契約手続」
- J-HRTI「芙蓉総合リースの新規参画」(2026年8月26日)
- GMO AI&ロボティクス商事「Unitree Robotics の国内正規代理店に」(2026年6月19日発表)
- クレディセゾン「再リースあんしんパック」
- Unitree「G1」製品ページ・公式ストア
- ロボットマート「Unitree G1」・「Unitree Go2」(当社運営)
- ClearAI「ロボットレンタル」(公開料金の例)
最終更新日: 2026年11月2日。運営: ASI株式会社。制度・税務の取り扱いや各社の条件は変わることがあります。本記事は一般的な情報の提供を目的としており、個別の金額、審査の結果、税務処理を保証するものではありません。
本記事の監修:齊木祐介(株式会社ASI 代表取締役)
AI・ロボティクスの導入支援やリース活用支援など複数事業を統括し、実務で得た知見をもとに本サイトの情報を監修しています(運営:株式会社ASI)。